12月10日、与党によって「2021年税制改正大網」が決定しました。
デジタル化や脱炭素の動きが世界的に加速する潮流を受け、企業や家系の後押しをするための税制改正、という主旨です。
では具体的にどのように変わるのでしょうか?
大きくは「家計」と「企業」に分けられるので、それぞれ見ていきましょう。
「家計」
住宅、自動車、子育てにおいての改正が決まりました。
①住宅
1.通常10年の住宅ローン控除を13年受けられる特例を2年間延長
2.減税の対象面積を50㎡⇨40㎡に変更。※ただし所得制限あり
ただ、住宅については2022年度の改正でローン残高の1%控除が見直される予定であるため、
恩恵ばかり受けられるわけではありません。
②自動車
車検時のエコカー減税を2年間延長
③子育て
ベビーシッターや認可外保育費用の助成が非課税
「企業」
デジタル、中小企業、脱炭素の3分野において決定しました。
①デジタル
DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた設備投資の最大5%を法人税から控除する
②中小企業
1.M&A後の想定外損失に対応した税優遇付きの準備金制度
2.M&Aに伴う設備投資に税優遇。買収後の給与増加にも税額控除
③脱炭素
企業のグリーン投資を認定し、投資額の5%か10%を税額控除
以上がおおよその要点です。(12月11日付日本経済新聞参照)
では、この記事が株式投資にどのような影響を与え得うるでしょうか?
当然、脱炭素やDXに向かう動きについては既に周知の事実であったため、
過熱感のでている銘柄も出始めています。
しかし、政府が中長期的に企業の後押しをするとなれば、当然これを売りにしている企業にとっては国のお墨付きを頂いたようなものです。
思惑の業績の伸びで買われていた銘柄も、長期的に見て業績の向上が見込まれます。
ここで連想ゲームのように具体的な銘柄名が浮かんだあなたはもう立派なトレーダーです。
ただし、あくまで投資はギャンブルではなく資産を増やすために行うもの。
短期的な動きに一喜一憂するのではなく、人々の助けになりつつ業績も上げていける企業はないか、そういった視点で探し続けるからこそ、銘柄との出会いがどこかにあるのだと、私の経験でもそう感じました。
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